鏡餅2023-2024年 はいつからいつまで飾る?いつ食べる?

鏡餅2023-2024いつからいつまで飾る・食べる

12月に入ると、スーパーマーケットやホームセンターなどではお正月飾りがずらりと並び始めます。
とりわけ、積み上げられた鏡餅は壮観!
大きい本格的なものから、手軽に飾れる小さなものまで、さまざまなタイプの鏡餅が山のように積まれています。

最近のものは真空パックになっていて、2、3週間飾っておいても鮮度が保たれるようになっていますよね。
一昔前は、飾ってあるうちに生えてしまったカビをゴリゴリ削り取ってから鏡開きをしたりしたものですが、最近はあまり見ない光景かもしれません。

いつどうやって食べればよいのか

上に乗せる橙をはじめ、裏白などの飾り一式をそろえるのは結構大変なのですが、最近の鏡餅にはすべて飾りがセットされているので、買って飾るだけ!!便利ですねー!!

暮れも押し迫ると、そんな鏡餅の山もすっかり売れてしまい、わずかしかなくなっています。

いつからいつまで飾ればよいのか

時代が変わっても、お正月準備はみんなしっかりしているんですよね。でも『お正月につきものだから、何となく鏡餅を飾っている』人も多いのでは?
お正月にかかわる様々な慣習は、古来から日本に伝わる儀式ですから、鏡餅ひとつとっても深い意味があるんです。

いつからいつまで飾ればよいのか、いつどうやって食べればよいのか、飾り1つ1つにどんな意味合いがあるのか、きちんと知って飾る方がありがたみが増す気がしませんか?

せっかくですから、この機会に正式な飾り方を知って2024年の鏡餅はその恩恵をありがたくいただいてみましょう!



 

鏡餅はなぜ飾るの?

そもそも、鏡餅はなぜ飾るのでしょう?
鏡餅とは、1年を無事に過ごせたことを神に感謝し、新しい年も家族が健康で過ごせることを祈って歳神様にお供えするものです。

年末に各家に訪れた歳神様はお供えされている鏡餅に宿ります。
そして、お正月が終わると鏡餅を下げ、歳神様が宿った餅をいただくことでその力を授かるのです

つまり、飾るだけではだめなのです。食べるところまでが大切な儀式なのです。

お正月が終わると鏡餅を下げ歳神様が宿った餅をいただくことでその力を授かるのです。

最近はあまり使いませんが、高齢の方は自分の年齢を『数え年』で言うことがありますよね。
若い世代も、例えば七五三の時などに使うので何となく知っているかと思います。

この『数え年』という考え方は、お正月の最後に鏡餅をいただいて歳神様の魂をいただくことで歳を1つ重ねる、というところからきています。

さて、そんなありがたい鏡餅、いつからいつまで、どこにどうやって飾れば歳神様が宿ってくださるのでしょう?
「いつ食べれば恩恵が受けられるのでしょう?」詳しくお話ししていきますね。

 

 

鏡餅は「いつ飾る?いつまで飾る?」

いつから飾るかについては、八という漢字が末広がりで縁起がよいところから、ズバリ、12月28日が良いとされています。

もちろん、それより前に飾っても問題ありません。
ただ、29日は『苦』『二重苦』につながり縁起が悪いところから避けるべきと言われています。
さらに、31日に飾るのは『一夜飾り』となってしまうので絶対に避けましょう。

「歳神様が訪れるのが31日の早朝であるため、それまでに宿るべき鏡餅が供えられていないと神を迎える意思がないとみなしてお帰りになってしまう。」

ズバリ、12月28日が良いとされています。

というのが理由ですが、一夜で外されるお葬式の飾りと同じであり縁起が悪いから、という考え方もあります。

昔のように、ご近所総出で餅つきをして、濡れた布巾で形を整えて…なんて一大イベントではないのですから、早めに買ってきておいて、28日にササッと飾ってしまうのがいいでしょう。

いつまで飾るかには地域差もあります。

いつまで飾ればよいのか、という点については地域によって差があります。
基本的に、松の内が終わったら下げるのが決まり。

関東では1月7日までを松の内とうのが一般的ですが、関西など1月15日までが松の内という地域もありますので、お住いの地域に合わせて下げましょう。

下げた鏡餅は、鏡開きの日にいただくので、鏡開きの日まで飾っておく家庭も多いようです。
この『鏡開き』が何日か、についても地域差がありますので、次の項でお話ししますね。



 

いつ、どうやって食べるの?

松の内が終わって下げた鏡餅は、『鏡開き』の日に食べます。
関東では毎年1月11日が鏡開き。
ゾロ目で縁起がいいからと言われていますが、鏡開きが11日となったのはそれほど古い話ではありません。

もともと1月20日が鏡開きとされていたのですが、江戸時代、3代将軍家光が4月20日に亡くなったため、月命日である1月20日を忌日として避け、11日となったようです。
ただ、この風習は将軍のお膝元である江戸周辺にしか正確に広まりませんでした。そのため、関西地方では鏡開きは1月20日のまま残っています。

その他、1月4日だったり、15日だったり、地方によって鏡開きの日は違います。
いずれにしても、鏡開きの日に鏡餅を食べることで歳神様の魂をいただくわけですが、食べ方に決まりはありません。

松の内が終わって下げた鏡餅は、『鏡開き』の日に食べます。

お汁粉やお雑煮にして食べる人が多いようですが、揚げてかき餅にしたり、ふやかして焼きもちにしたり、お好みの方法で食べてOK。
食べきれなかった分は小分けにして冷凍も可能です。

ただし、気を付けなければならないのは、刃物を使ってはいけないという点。

神様が宿っている訳ですから、包丁で切るなんて畏れ多い…というのも勿論ありますが、お餅が白い腹を連想させ、刃物でお餅を切ることが切腹を思わせるため、というのが主な理由です。
ですから、鏡餅は木槌でたたいて割るか、手でちぎって小さく分けていただきます。

『鏡割り』と言わずにあえて『鏡開き』と言うのも、『割る』という言葉が縁起が悪いためです。
1年の始まりであるお正月ですから縁起をとても大切にするのですね。

 

 

鏡餅はどこに飾るの?

ところで、皆さんはどこに鏡餅を飾っていますか?
正式には、床の間に大きなものを飾り、他の各部屋に小さなものを飾るのが作法です。

でも、最近は床の間のある家の方が少ないですよね。床の間がない場合は、玄関から一番遠い部屋に飾るのがよい、とされます。
ただ、それほど厳密に考えなくてもいいようです。家族が集まる場所、つまり居間などに飾っても大丈夫。

正式には床の間に大きなものを飾り他の各部屋に小さなものを飾るのが作法です。

神が宿るものですから、見下さない場所、少し高い場所に置きましょう。
短くても2週間は飾ることが多いですから、手作りの鏡餅の場合は、涼しい場所を選んで置く家庭も多いようです。

 

ちなみに…鏡餅が大小2段になっているのは、陽と陰(=太陽と月)を表しているそうです。

鏡餅が大小2段になっているのは、陽と陰(=太陽と月)を表しているそうです。

丸いお餅を2段重ねることには、重ね重ね、円満に年を迎える、という意味があります。
上に飾る橙は『代々栄えるように』、下に敷く四方紅(しほうべに、周囲が赤く縁どられた紙)には『天地四方を守り、1年の繁栄を願う』という意味があります。

鏡餅の下にはシダの葉(=裏白)や紅白の御幣を飾りますが、シダは古い葉と新しい葉が一緒に成長することから、家が代々繁栄するようにという祈りが、御幣には四方に繁栄するようにという祈りが込められています。

また、御幣の紅白には魔除けの意味があり、二つ対になっていることから夫婦円満の願いも込められています。
とてもありがたいいわれのある鏡餅の飾り、ぜひ意味を知った上で飾りたいものですね。




 

具足餅って?

家庭によっては、『具足餅』『具足開き』という言い方をする場合もあるかもしれません。
また、鏡開きが『蔵開き』と伝えられている家もあると思います。これは、地方差ではなく、その家のご先祖様の職業に由来しています。

もともと、鏡餅の由来は武家が床の間に飾った具足(=甲冑)の前に鏡餅を飾ったところからきているそうです。

具足餅って?
出典:『節分及正月行事図』 具足餅

上にはユズリハ、熨斗アワビ、昆布、エビなど様々なものが載せられていたようですが、その中で現在でも残っているのが橙だそうです。
室町時代に床の間が作られるようになった頃からこの習慣が始まったとされています。
武家の末裔の家庭は『具足餅』という言い方がそのまま伝わっている場合もあるそうです。

この習慣が後に商家にも伝わり、商家では鏡餅を蔵などに飾りました。そのため、商家の末裔は『鏡開き』ではなく『蔵開き』と呼ぶそうです。

 

意味をよく知って年をいただきましょう。

お正月の風景の1つとして、なんとなくいつもある鏡餅。
こうして意味をよく知ると、とても神聖なものに見えてきますよね。

『お餅に神が宿る』『食べることで神から年をいただく』日本人らしい、つつしみ深い考え方だと思います。
深い深い意味のある鏡餅、正しい飾り方、いただき方を次の時代にも伝えていきたいですね。

 

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