お中元とお歳暮はどちらか片方でもいいの?意味の違いは?

お中元・お歳暮 どちらか

新社会人になり、年齢も社会的にも完全に大人の仲間入りをした方の
多くが悩むこととして、大人同士のマナーとか、
季節の挨拶の仕方や付き合い方、というのがありますよね。

たとえば…学生の頃は贈った事が無かった、
お中元やお歳暮のような季節のギフト。

これらは、社会人になると、
会社の上司や取引先の方などに贈る機会が沢山出てくるものですが、
どんなマナーがあるのかもわからず、戸惑う方も多いと思います。

そもそもお中元やお歳暮って、誰に何を贈るかという悩み以前に、
両方贈るものなのか、それともどちらか片方だけでいいのか、
それすらもよくわからない、という方は多いのではないでしょうか?

そもそもお中元やお歳暮って両方贈るものなのか、それともどちらか片方だけでいいのか

これは、周りの人に訊いても、
「お世話になった人に両方贈るのがマナーでしょ」とか、
「お歳暮しか贈らない」とか答えがまちまちで、
結局何が正しいのかもわからず、余計混乱してしまう
…というのも、悩みを大きくする原因だと思います。

また、お金もかかることなので、出来ればどちらかだけの方がいいけれど
それだと失礼かなぁ…なんて、悶々と悩むこともありますよね。

というわけで今回は、
そんな多くの新社会人を悩ませる、お中元とお歳暮について
それぞれの意味や違い、どちらか片方だけも良いのか、など
気になることを調べてまとめてみましたよ。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。

 

 

お中元とお歳暮の意味は?どこが違うの?

お中元とお歳暮。
どちらも、一般的にはお世話になっている相手に贈るものとされていますが、
他にどんな意味があるのか、詳しくは知らない、という方は多いと思います。
また、お中元とお歳暮の意味に違いがあるのか、というのも、
よくわからないので、気になりますよね。

でも、これらの違いが分かれば、
お中元とお歳暮両方贈らないといけないのか、どちらか片方だけでもいいのか、
…という判断のヒントになりそうです。

というわけでまずは、お中元とお歳暮の意味について
調べて、以下にまとめてみましたよ。

 

お中元の意味

お中元の意味

お中元は、お世話になっている相手に対して、日頃の感謝や、
今後も宜しくお願いしますという気持ちや、
暑い夏の季節の中での相手の体調を気遣いを込めて贈るギフトです。

贈る相手は幅広く、
両親、義両親、祖父母、兄弟、親戚、上司、職場、取引先、
友人、近所、恩師…などなど、お世話になった方、
またお付き合いを続けたい方に贈ります。

一般的に、7月はじめから15日ころまでに贈るものとされています。
ちなみに、お中元は日本では室町時代頃から始まった風習です。

中元は元々は中国の、人の罪を許してくれる神様の旧暦7月15日の誕生日を
祝う行事が由来で、「中元」という言葉にも、
「罪を償う」という意味が込められていました。

「罪を償う」という意味が込められていました。

その中元が、室町時代に日本に渡ってきた際に、
元々の日本の風習であった、お盆に祖先の霊を祭るお供えものを
親戚などに配る習慣と混じりあい、やがて
お盆の時期にお世話になった人にギフトを贈る形に変わっていったのです。

現在では上記が更に変化し、お中元は、夏の挨拶だとか、
年明け~中元までの半年間お世話になっていることへの感謝、
これからもお付き合いをお願いしますという気持ち、
暑い夏場の相手の体調への気遣い…などを
品物といっしょに伝える意味のものになっています。

 

 

お歳暮の意味

お歳暮の意味

お歳暮は、お世話になっている方に1年の感謝と、
今後も末永いお付き合いをお願いしますという願いを込めて贈るギフトです。

贈る相手は特に決まりはなく、
一般的には上司や親戚、両親、義両親、友人知人、恩師、親戚…
などなど、お世話になった方に贈ります。
贈る時期は、12月上旬~12月20日頃とされています。

お歳暮の由来には諸説ありますが…

一般的には、年の瀬に先祖の霊にお供え物をするために、
嫁いだ娘や分家の者が本家に供物を届けたのがはじまりで、
その後年末に帰省できない子供や遠方の親戚が
祖先の霊や年神様に供える供物を本家に届けるようになり、それがやがて
年末にお世話になっている人に贈りものをする風習になったといわれています。

年末にお世話になっている人に贈りものをする風習

そんな変化を経て、現代でのお歳暮は
今年1年お世話になった人に、1年間お世話になった感謝と、
また来年宜しくお願いしますという気持ちを込めて贈るもの、
という意味になっています。

 

 

お中元とお歳暮の意味の違い

前項までで書いた通り、お中元とお歳暮はどちらも
お世話になった方に贈るギフトで、
そういう意味ではだいたい同じだったのですが…

ふたつの意味がちがうところは、
お中元は、年明け~中元までの半年間お世話になりましたという感謝と
体調の気遣いがメインであるのに対して、
お歳暮は、年明け~年末までの1年間お世話になりましたという感謝と、
来年もよろしくお願いしますという気持ちがメインであるところですね。

主に、メインとしている期間と、込められている気持ちが違うのです。
ここに、お中元とお歳暮、
両方贈らないとダメなのか片方でもいいのか、というヒントがありました。

メインとしている期間と、込められている気持ちが違うのです。

次項で詳しく解説しますね。

 

 

両方贈らないとダメ?どちらか片方でもいいの?

お中元とお歳暮は、メインとしている期間と込められている気持ちが違う、
…と、前項で書きましたが…では、お世話になった方に
感謝も気遣いも来年または今後も宜しくという気持ちを全て伝えるには、
お中元とお歳暮両方贈らないと足りない、伝わりきらないのでしょうか?

また、人によって「お世話になった人には両方贈るのが当然」
という方も居ますが、それは本当なのでしょうか?

期間と気持ちが違う、とはいっても、お中元もお歳暮どちらも基本は、
お世話になっている方に感謝を込めて贈るギフト、というところは同じですし
正直、「それなら、どちらか一方ではダメなの?」
「片方だけでもいいのでは…」
と、ちょっと疑問には思いますよね。

そこで、お中元とお歳暮、両方贈るべきなのか、
また片方だけではマナー違反なのかなど、調べてみたところ…

基本的には、お中元を贈る場合は、お歳暮も贈るのがマナー、でした。

基本的には、お中元を贈る場合は、お歳暮も贈るのがマナー

お中元だけ贈ってお歳暮は贈らない、というのはマナー違反です。

しかし…
お中元を贈らないなら、片方だけ、つまりお歳暮だけでもOKです。
お中元かお歳暮、どちらか一方だけを贈る場合であるなら、
マナー的には、「お歳暮」を贈るのが正しいです。

これは、半年間の感謝を込めるお中元と、
一年間の感謝を込めるお歳暮を比べてどちらかを選ぶ場合に、
感謝の対象の期間が長い、お歳暮の方が重視されるからです。
どちらか片方だけしか贈らない場合は、より重要な方を贈る、ということで
お中元ではなく、お歳暮にするというわけですね。

 

 

 

お中元やお歳暮は基本的には継続的に贈るのがマナー

前項にて、お中元とお歳暮、どちらか片方だけ贈るなら、
お歳暮を贈るのがマナー、と書きましたが、
そうした、両方贈るとか片方だけ贈るとか贈る贈らないのマナー関して、
もうひとつ重要なことがあります。

それは、お中元もお歳暮も、相手に感謝を伝えるとともに、
今後もよろしくお願いしますという関係の継続を願って贈るものなので、
一度贈ったら、毎年贈り続けることが基本マナーであり、
一回限りや、途中で贈るのをやめることは、失礼なことである

ということです。

お中元やお歳暮は基本的には継続的に贈るのがマナー

ですので、このことを考えると、
最初に無理をしてお中元とお歳暮両方を贈って、
途中で予算的に続かなくなってお歳暮だけにしたり、やめたりするよりは
最初から無理をせず、お歳暮だけにしておくのが良いと思います。

 

また、お世話になった方に、中元や歳暮の時期に
何か感謝の贈り物をしたいけれど、
継続的なお付き合いになるかはわからない…という場合は、
熨斗(のし)を「お中元」とか「お歳暮」にはせず、
「御礼」または何も書かない無地熨斗にして贈りましょう。

熨斗は「御礼」または何も書かない無地熨斗にして贈りましょう。

そうすれば、
継続が必要なお中元やお歳暮の扱いにはならず、1度だけの贈り物として、
お世話になったことへの感謝の気持ちが伝えられます。

初めて贈る相手には御礼とか無地のしで贈って、
反応を見てその後継続するかどうか決める、というのもアリだと思います。
「今後こういう気遣いは要らないよ」とお断りされた場合はやめるとか、
普通に喜んで頂けて、今後もお付き合いを続けたい場合は
次からはお中元やお歳暮で贈る、とかですね。

新社会人の方は、今年はじめてお中元やお歳暮を贈る、
という方が殆どだと思いますから、贈る際は、
相手の方に毎年贈るのか、今年だけにするか、様子見か、予算が続くか
などを色々考慮して、熨斗を決めてくださいね。

将来的に事情が変わった場合…

長い人生の中では、転職などをきっかけに疎遠になり、
もうお中元もお歳暮も辞めたいな…となる状況も十分に考えられます。

しかし、その場合でも、
突然お中元もお歳暮もやめてしまうのは流石に失礼になるので、
お中元・お歳暮両方を贈っているのであれば、まずはお中元をやめて
暑中御見舞いのみにし、お歳暮は贈る→翌年はお歳暮もやめる、と
段階的にやめてしまう方法があります。

また、そういった緩やかな辞め方ではなく、スパッと終了したい場合は、
最後のお歳暮に、長年お世話になった感謝の気持ちと、
これで最後である旨を丁寧に書いて相手に伝えると良いですよ。

 

 

以上、お中元とお歳暮の、
意味の違いや、どちらか片方だけ贈ってもいいものなのか、など
気になることについて、まとめてみました。

今までお中元にもお歳暮にも縁が無く、
自分で贈る事も無かった新社会人は、「誰の話が正しいの?」と混乱しますし
「両方贈らないと取引先から気が利かない奴だと思われるのでは」とか
色々と不安な気持ちになってしまうことも珍しくないと思います。

ですが、今回はその、人によって答えがマチマチなお中元とお歳暮について、
両方贈る、片方(お歳暮)だけにする、一度だけ贈る、などを
マナー違反にならないように自分で判断ができるように、説明しましたので、
ぜひ安心して、お中元・お歳暮をお世話になった方に贈るために
お役立て頂ければと思います。

 

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