2023年の八十八夜はいつ?意味や茶摘みとの関係まで!
八十八夜 2023年は何時
「夏も近づく八十八夜♪」という歌詞で知られる、『茶摘み』という童謡。
この歌は文部省唱歌でもあるので、学校で習うこともありますし、また子供の頃に年長者からこの歌の手遊びを教わって覚えた、という方も多く、一般的に、よく知られた歌だと思います。
しかし、こうして多くの方がなんとなく覚えている茶摘みの歌ですが、なんとなく覚えた所為で、歌詞について考える機会があまり無く、ふと、「あれって、なんのことだろう?」と思う事ってないですか?
たとえば、歌詞の中の『八十八夜』。
私は先日、お店のお茶売り場でBGMで流れていたこの歌を聴いて、「懐かしいな~子供のころ、手遊びやったな~」とは思いだしたのですが、お茶を選びながら何度も歌を聴くうちに、だんだん歌詞に集中してしまい、中でも、この八十八夜がいつのことなのか、どんな日なのか、全然知らなかったな~と気づいて、それ以来すごく気になっています。
そこで、今回はこの、八十八夜について、それがいつなのか、2023年の八十八夜はいつなのか、そしてその意味や由来が何なのか、など調べてみることにしましたよ。
2023年の八十八夜っていつなんだろう?由来や茶摘みとの関係?気になる方はぜひ読んでみてください!
八十八夜とは?
冒頭にも書いた童謡、茶摘みの歌詞にある『夏も近づく八十八夜』から、八十八夜は初夏あたりのことなのかな~と、なんとなく思っている方は多いと思いますが実際にはいつの季節なのか、何月何日なのか、とか具体的な事は、この歌の歌詞からはわからないんですよね。気になりますよね。
そこで「八十八夜」とはいつのことなのか、調べてみたところ…立春から数えて、八十八日目にあたる日ということがわかりました。
毎年、だいたい5月2日頃が、八十八夜になります。
ちなみに、何故だいたい、なのかというと、八十八夜の基準となる立春の日付が、毎年固定ではないからです。
立春は、1年を24等分した二十四節気のひとつめの節気なのですが、暦の1年が365日なのに対して、実際の地球の公転周期は365.24で、少しずれていますし、そのズレをリセットするために4年に一度閏年(うるうどし)も挿入されたりすることで、立春の日はその年によって変わるのです。
というわけで、立春は毎年だいたい2月4日頃ですが、その年によって3日だったり5日だったりするため、八十八夜もそれに合わせて、5月2日だったり3日だったり、また、うるう年による関係もあります。
その年によって日付が違う場合がある、という訳ですね。
2023年の八十八夜はいつ?
八十八夜の日付は毎年変わる、と前項で書きましたが、では2023年の八十八夜がいつなのか、調べてみましたよ。
2021年の八十八夜は、5月2日(火)となります。立春が2023年2月4日(土)なので、そこから数えて88日目です。
ぜひ覚えてみてくださいね!
八十八夜とお茶の関係
前項までで、八十八夜がいつなのか、について書いてきましたが…
このあたりまで読んで、「八十八夜がいつのなのかはわかったけど、そもそもどういう日なの?」「歌にもあるけど、茶摘みやお茶と何の関係があるの?」と、意味や由来、茶摘みとの関係などが気になった方も多いでしょう。
そこで、それについて調べたところ、以下のことがわかりました。
八十八夜はどんな日?
八十八夜とは、季節の移り変わりをより的確に掴むために設けられた、特別な暦日である雑節のひとつで、春から夏に移りかわる節目の日であり、夏の準備を始める日、とされている日です。
ちなみに雑節には他に節分や彼岸、土用などがあり、全て日本独自の暦日です。
立春や春分、夏至などの二十四節気は中国で作られて日本に渡ってきた暦ですが、それをそのまま使うと、中国とは気候が違う日本では季節に少しズレが生じるので、雑節を加えることで、より暦と実際の季節の移り変わりが合うようにしたのですね。
その雑節の中でも、特に農家にとって重要とされていたのが、この八十八夜です。
八十八夜を過ぎれば晩霜(ばんそう)、つまり初夏のころに降りる霜が終わり、気候が安定するため、種まきや茶摘みなどの農作業開始をする基準の日であるとされ、実際に、昔は八十八夜を目安に、種まきや茶摘みをしていたそうですよ。
せっかく畑に種を撒いて芽が出ても、霜が降りたら全てダメになってしまいますが、昔は「テレビで気象情報をチェック!」なんて勿論できない、というのを考えれば、安心して種まきを出来る日を教えてくれるこの八十八夜という暦日が農家にとっていかに重要な基準日だったか、というのがよくわかりますよね。
なお、現在でも農家では八十八夜に霜よけのよしずを取り払ったりするような行事を行っているところも多いです。
八十八夜は今も昔も、農家にとっては重要な日であることに変わりはないのです。
茶摘みの関係は?
昔は八十八夜を基準にして種まきや茶摘みなどをしていた、と書きましたが、八十八夜と茶摘みの関係は、調べると、単に茶摘みをする時期である、というだけではありませんでした。
お茶の葉は、冬の間に養分を蓄え、春になると少しづつ目を出すのですが、このなかで、いち早く芽吹いた茶葉を収穫して作ったお茶を、新茶、または一番茶といい、これはその後に摘まれる茶葉よりも栄養価が高く、といわれています。
この新茶、一番茶の茶葉の収穫時期が、地域にもよるのですが、多くはだいたい4月下旬~5月上旬ころで、丁度それが八十八夜の頃なんですね。
そのことから、新茶を飲むと病気にならないとか、八十八夜に摘まれたお茶を飲むと長寿になる、という考えが、人々の間に広まったのです。
実際に、一番茶には、うまみの元となるテアニンや、ビタミン類、カテキン、サポニン、フッ素、ミネラル…などなど、
沢山の身体に良い成分が沢山含まれているのですが、そういった成分など知らない時代に人にも、「身体にいいものだ」と思われるくらいですから八十八夜に摘まれた一番茶って、本当に特別で凄いお茶だということがわかりますよね。
ちなみに、新茶・一番茶の後に摘まれる茶葉には、二番茶、三番茶、四番茶などがありますが、二番茶以降は機械で摘むことが多くても、一番茶だけは現在でも、特別なお茶として、人の手で丁寧に摘まれているそうですよ。
なお、そんな特別な八十八夜詰みの一番茶、「飲んでみたいけど、特別なら飲むのは難しいのでは…」と思われるかもしれませんが、ちゃんと手に入りますし、飲めます!
近所にお茶屋さんがある方は、そちらで5月上旬以降に探して購入するのも良いでしょうし通販でも、新茶シーズンに販売されていますよ。
また、お茶の産地(京都や静岡など)では、八十八夜に茶摘みイベントを行っているところもあります。
参加すると、イベントによって、茶摘みや製茶体験など、飲むだけでなく様々なお茶に関する体験も楽しめますので、お近くにお茶の産地がある方は、こういったイベントへの参加もおすすめですよ!
→八十八夜茶摘みの集い
以上、八十八夜について、いつのことなのか、2023年はいつなのか、またその意味や由来、茶摘みやお茶との関係など、調べてまとめてみました。
八十八夜って、普段あまり馴染みの無い暦日のせいか、ずっと、初夏のあたりの季節…というざっくりした覚え方をしていたのですが、今回調べてみて、こんなに重要な意味がある日だったんだなと知って吃驚しました!
天気予報も何もない時代でも、実際の季節の経験やこういう暦日などを駆使しながら、農業を営んできたとか具体的な成分を知らなくても、八十八夜摘みのお茶の栄養価が高いとわかっていたとか知ると、昔の人の知恵って凄いなと思いますし、なんだかロマンも感じますよね。
皆様もぜひ、今年の八十八夜は、茶摘みの歌を思い出しながら、新茶を楽しんだり、体験イベントに参加したり、昔の人の知恵に想いを馳せたり、思い思いの楽しみ方をしてみてくださいね!
そのきっかけとして、この記事が少しでもお役にたてれば、とっても嬉しいです。
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