梅雨入り宣言の意味は?何を基準に判断しているの?

梅雨入り宣言の意味 判断基準

そろそろ、毎日ジメジメする、あのイヤ~な季節がやってきますね。
そう、毎日のように雨が降る、梅雨です。

梅雨時期が近づいてきて、雨が降ると、
「梅雨入りしたか?まだか?」
「も~来るなら早く来て、さっさと終わって欲しい!」

…と、梅雨に入るのは嫌なんですけど、入った?まだ?と
なんだかそわそわして気になってしまう方も多いと思います。

ところでこの、梅雨入りって、ニュースの気象情報とかで
「〇〇地方が梅雨入りしました」と言っているのを聞いて、
初めて知る、という方が殆どだと思うのですが、
この梅雨入り宣言って、何をもって判断しているのか疑問に思いませんか?

梅雨入り宣言の意味は?何を基準に判断しているの?

もう既に結構な頻度で雨が降っているのに、梅雨入り宣言はされていなくて、
数日経ってから「梅雨入りしました」の発表があって
「今さら?!」と思うこともありますよね。これ、なんだか気になりますよね。
どうせ来るなら早く来て、早く終わって欲しいのが正直なところです。

そこで、今回はこの気になる梅雨入り宣言について、
詳しい意味や、何を基準に梅雨入りを判断しているのか、など
調べてまとめてみました。

これを知れば、もう無駄に梅雨入った?まだ?とソワソワせずに済みますよ!
ぜひ、読んでみてくださいね。

 

 

梅雨入り宣言の意味とは?

まず、梅雨入り宣言とは何か、意味を調べたところ、
気象庁が「梅雨入りしました」と宣言することだったのですが
更にもっとよく調べたところ…
正確には、気象庁は、「宣言」はしていませんでした。

私のイメージではずっと、毎年、「梅雨入りしました!」とはっきり言い切る、
つまり宣言している…と思いこんでいたのですが…

気象庁がやっているのは、梅雨を予想して、それを速報で発表、
つまり梅雨入りの予報をすることなんですね。
あくまで予報ですから外れることもあります。
梅雨入りは大変判断が難しいのです。

梅雨入りの予報をすること

ですので、「梅雨入りしました」というはっきりとした宣言ではなく、
「〇日頃、梅雨入りしたとみられます」という
曖昧な表現での発表がされています。

確かに、考えてもみたら、
梅雨を、始まる前に観測して観測結果を宣言する、なんて無理ですもんね。

ですので正確には「梅雨入り宣言」というのは無くて、
実際にあるのは、梅雨入りの予報、ということになりますね。

宣言と予報、ちょっとした違いのように感じますが、結構違います。

今年、梅雨の時期になったらぜひ、
気象情報を見る時に、このあたりを意識して、発表を聞いてみてくださいね。

梅雨の観測結果の確定値として発表がされています。

ちなみに、上記のように
入った時点では入りを正確に特定するのが難しい梅雨ですので、
その年の梅雨入りは、きちんと観測結果や統計値が出揃ってから、
春から夏にかけての実際の天候経過なども考慮して検討し、
毎年9月の始め頃に、梅雨の観測結果の確定値として発表がされています。

なお、これは梅雨明けもだいたい同じで、
梅雨の終わり頃の時期は「梅雨明けしたとみられる」と予報がされ、
9月の初めに梅雨明けを計測値として確定し、発表がされます。

ただし、梅雨明けは夏を迎えるという意味もあることから、
秋の気配があらわれてくる立秋(8月8日ころ)を過ぎると日の特定をしません。
ですので梅雨が明けるのが遅い北日本ほど梅雨明けを特定しない年が多くなり
それは、近年増加傾向にあります。

 

 

 

梅雨入りは何を基準に判断しているの?

さて、前項では梅雨入りの予報、確定値の発表は
気象庁によって行われる、と書きましたが
ではそれは、何を基準に判断されているのか、気になりますよね。
そこで、調べたところ…

各気象台は主に、1週間後までの中期予報とそれまでの天候の推移から、
晴れが比較的多い初夏から曇りや雨の多い梅雨へと変わる「境目」を推定して、
それを梅雨入りの日として発表しています。
端的には、管轄地域で曇りや雨が今後数日以上続くと推定されるときに、
その初日を梅雨入り、としています。

管轄地域で曇りや雨が今後数日以上続くと推定されるとき

ですが、その境目を推定するのに、
明確な判断基準というものは、実は、無いのだそうです。

てっきり、一週間以上雨が続くと梅雨入りとか、
そういった基準があるのだと思っていたのですが、
実はそうではありませんでした。

上に書いた「雨が今後数日以上続くと推定されるとき」というのも
なんだかすごく曖昧ですもんね。
5日でもなく、一週間でもなく、「数日」ですしね。

勿論、気象庁も好きで曖昧にしているわけでなく、過去のデータや、
その年の様々な気象条件をきっちり観測して、
それらを梅雨入りの判断材料として予報を出しているのですが…

決まった型に当てはめて、梅雨入りを判断することは出来ないのです。

毎年同じ気象現象が生じるわけではないので、
雨が何日続くとか、降水量がどれくらいとか、
決まった型に当てはめて、梅雨入りを判断することは出来ないのです。

ですので、年によっては
「梅雨入りの予報は6月10日としていたが、
後に観測結果を再検討したら、梅雨入りは6月11でした」
というように、予報と確定で、ズレが生じることもあるのです。

 

 

梅雨入り予報発表する重要性!

前項までで、梅雨入りは気象庁でも正確に予想することはできない、
気象情報などでの「〇月〇日、梅雨入りしたとみられます」という発表は
あくまで予報であり、外れることもある…
というような事を、書いてきました。

では、なぜそんな曖昧な梅雨入りの発表を、わざわざするのでしょうか?
はっきりとはわからない梅雨入りを知らせる意味は何なのでしょうか?
…と思われる方も居られるでしょう。

これは、実はただ雨が降りそう…という天気予報をしているだけでなく、
防災上の注意喚起が目的で発表されているのです。

梅雨の時期は、大雨による災害が発生しやすいです。

梅雨の時期は、大雨による災害が発生しやすいです。たとえば、

洪水、暴風、高潮、川の氾濫や土石流、がけ崩れ、地滑り…などですね。
最近では特に、短時間に狭い範囲で非常に激しく降る雨(ゲリラ豪雨)が頻発してもいますから、特に宅地などの開発が進んだ都市部では、川の急激な増水や道路や住宅の浸水などの被害が起こる可能性も大きいです。

ですので、そういったことが起こっても慌てずに対処ができるよう、また備えができるように、気象庁は、梅雨入りの予報の発表をしているのです。
言い変えれば、人々の命と身体を守る、とても重要な防災情報!

ちなみに、梅雨明けも同じく防災情報で、
こちらは、「雨による災害のおそれは無くなったが、今後は夏の暑さに注意」
という意味があります。

ですので、予報を聞く側としても、
梅雨入り予報を知ったら、雨や災害への備え、
梅雨明け予報を知ったら、雨は終わり、熱中症などへの備え、
そんな風に、意識することが大切なんですね。

 

 

以上、梅雨入り宣言について、
宣言…はしていませんでしたが、意味や、判断する基準、
梅雨入り予報と発表をする理由、など
気になることを色々、調べてまとめてみました。

記事中にも書きましたが、
梅雨入り宣言って、していなかったんですね~。ビックリしました。

私は「梅雨入りしました!」と言っているとずっと思いこんでいたので
気象情報などでは「梅雨入りしたとみられます」と言っていたのに、
きっとこの思い込みのせいで、ずっと気づかなかったのですね…。
今年、梅雨の季節が近づいてきたら、注意して聞いてみようと思います。

また、梅雨入りや梅雨明けの予報が、防災情報である、というのも、
今回調べて知った事で、重要さが再認識できてとても良かったです。
梅雨入りの予報は、大雨への備えをするタイミングである、と考えて、
今後しっかり意識していきたいですね。

 

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