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読書感想文の書き方|何を書けばいい?本選びから下書き・仕上げまでわかりやすく解説

読書感想文を書こうとして、原稿用紙を前にしたまま手が止まってしまうことがあります。

「本は読んだけれど、何を書けばいいのかわからない」
「おもしろかった、しか思いつかない」

そんな状態でも心配はいりません。

読書感想文は、本の内容を上手に説明する文章ではありません。

本を読んで「自分が何を感じたのか」、そして「なぜそう感じたのか」を、自分の言葉で伝える文章です。

「主人公に腹が立った」
「この場面が好きだった」
「自分だったらこんな行動はできない」

最初は、そのくらいの短い感想でも十分です。

そこから「どうして?」を少しずつ掘り下げていけば、自分にしか書けない読書感想文になっていきます。

読書感想文には何を書けばいい?

読書感想文で一番大切なのは、本を読んだ自分の心がどこで動いたのかを見つけることです。

あらすじを詳しく説明したり、難しい言葉を使ったりする必要はありません。

あらすじより自分が感じたことを書く

たとえば主人公が、困っている友達を助ける物語だったとします。

「主人公は困っている友達を助けました。そのあと二人は仲直りしました。」

これだけでは、本の出来事を説明しているだけです。

そこに、

「自分だったら、みんなの前で友達を助ける勇気は出なかったと思う」

と加えると、自分の感想が入ってきます。

さらに、

「以前、クラスで困っている友達がいたのに声をかけられなかったことを思い出した」

と続けば、その人にしか書けない内容になります。

本の中で起きたことそのものより、その出来事を読んで自分が何を考えたのかが読書感想文の中心です。

「おもしろかった」から始めても大丈夫

「特に感想がない」と感じる人もいるかもしれません。

でも、本を読み終えたときに、

「おもしろかった」
「かわいそうだった」
「なんだか嫌だった」
「意味がよくわからなかった」

と思ったのなら、すでに感想はあります。

大切なのは、そこで終わらせないことです。

「おもしろかった。なぜ?」
「かわいそうだった。どこが?」
「主人公が嫌だった。自分だったらどうする?」

こんなふうに一つ質問を足すだけで、書けることは増えていきます。

 

まずは読書感想文を書きやすい本を選ぶ

読書感想文だからといって、難しい名作を選ぶ必要はありません。

むしろ、自分が興味を持てる本のほうが感想は見つけやすくなります。

自分が続きを読みたくなる本を選ぶ

動物が好きなら動物の本、スポーツが好きならスポーツを題材にした物語でも構いません。

表紙が気になった、タイトルがおもしろそうだった、好きなシリーズだったという理由でも十分です。

大切なのは、「読書感想文に向いていそうな本」より、自分が読みたいと思える本を選ぶことです。

興味のない本を最後まで読むだけでも大変なのに、そこから感想まで考えるとなると、さらに難しくなります。

「何か言いたくなる本」も感想文を書きやすい

感動できる本だけが読書感想文向きとは限りません。

「この主人公の行動には納得できない」
「どうしてこんな選択をしたんだろう」
「最後の終わり方が気になる」

そんな引っかかりが残る本も、感想文には向いています。

読書感想文に正解の感想はありません。

主人公に共感できなかったなら、「共感できなかった理由」が立派な感想になります。

 

本を読みながら「気になったところ」をメモする

本を読み終えてから、最初から全部思い出そうとすると大変です。

読みながら少しだけメモを残しておくと、あとで感想文を書くのが楽になります。

メモは短い言葉でいい

きれいな文章にする必要はありません。

たとえば、

  • ここ好き
  • なんで逃げた?
  • この人かわいそう
  • 自分だったら無理
  • この言葉が気になる
  • 前の自分と似ている

この程度で十分です。

メモを書く目的は、その場で感想文を完成させることではなく、「どこで自分の心が動いたのか」を残しておくことです。

どの場面だったかも残しておく

本を閉じたあとに、

「あの場面について書きたかったのに、どこだったか分からない」

となることがあります。

ページ番号を書いたり、付箋を貼ったりしておけば、あとから簡単に読み返せます。

特に、

「びっくりした」
「腹が立った」
「自分の経験を思い出した」

と感じたところは、感想文の中心になる可能性があります。

 

メモに「なぜ?」を足すと感想文になる

本を読み終えたら、集めたメモの中から一番気になるものを一つ選んでみます。

ここからが、読書感想文を作る大切な作業です。

一番書きたいメモを一つ選ぶ

全部のメモを使う必要はありません。

たとえば、

「主人公が友達を助けたところがよかった」

というメモを選んだとします。

その文章に「なぜ?」を足します。

「自分が困るかもしれないのに、友達を助けたから」

もう一度考えます。

「では、自分だったら同じことができる?」

「たぶんできない」

さらに、

「どうして?」

と考えてみます。

「以前、困っている子に声をかけようと思ったけれど、恥ずかしくて何もできなかったことがあるから」

ここまで来ると、最初の「よかった」だけだった感想に、その人自身の考えが加わっています。

自分の経験や考えにつなげてみる

感想を広げるときは、次のような質問も使えます。

「自分ならどうする?」
「主人公と自分は似ている?」
「同じような経験をしたことはある?」
「読む前と読んだあとで考えは変わった?」
「主人公の行動に賛成?反対?」

本の中の出来事と自分の生活がつながると、内容にぐっと深さが出ます。

特別な経験を書く必要はありません。

友達とのけんか、家族との会話、学校で失敗したこと、頑張ったことなど、日常の小さな出来事でも十分です。

 

読書感想文の基本構成を作る

書きたい内容が少し見えてきたら、文章の順番を決めます。

最初から原稿用紙へ清書するより、簡単な構成を作ってから書いたほうが途中で迷いにくくなります。

書き出し|一番書きたいことにつながるところから始める

読書感想文だからといって、

「私は『〇〇』という本を読みました。」

から始める必要はありません。

たとえば、

「もし私が主人公だったら、きっと逃げていた。」

という書き出しでも構いません。

あるいは、

「私は今まで、謝ればそれでいいと思っていた。」

と自分の考えから始める方法もあります。

最初の一文で奇抜さを狙う必要はありません。

その後に書きたい内容へ自然につながる一文を選びましょう。

本文|心に残った場面と自分の考えを書く

本文では、

「何が起きたか」

「どう感じたか」

「なぜそう感じたか」

「自分の場合はどうか」

という順番を意識すると書きやすくなります。

たとえば、

「主人公が友達のために戻った場面が一番心に残った。」

だけで終わらず、

「それまで自分のことばかり考えていた主人公が、自分から戻ったからだ。」

「私は以前、困っている友達を見ても声をかけられなかったことがある。」

「だから主人公の行動を読んで、勇気とは怖くないことではなく、怖くても行動することなのかもしれないと感じた。」

というように広げていきます。

本の出来事と自分の考えを行き来しながら書くと、あらすじだけの文章になりにくくなります。

 

終わり|本を読んで何を考えたかを書く

最後は、

「とてもおもしろい本でした。」
「みなさんも読んでみてください。」

だけで終わらせなくても大丈夫です。

この本を読んで、

「前とは考えが変わった」
「今度同じことがあったらこうしたい」
「まだ答えは分からないけれど、考えてみたい」

ということを書いてみます。

読書によって自分の中に何が残ったのかを書くと、感想文全体が自然にまとまります。

あらすじはどのくらい書けばいい?

読書感想文を書いていると、いつの間にか本の説明ばかりになってしまうことがあります。

あらすじを書くこと自体が悪いわけではありません。

ただし、自分の感想を伝えるために必要なところだけにします。

本の内容を全部説明する必要はない

物語の最初から最後まで説明すると、それだけでかなりの文字数を使ってしまいます。

たとえば、

「この本は〇〇という少年が△△へ行き、そこで□□と出会って……」

と長く説明する必要はありません。

自分が書きたい場面だけ分かれば十分です。

感想に必要な場面だけ説明する

たとえば、

「主人公が一人で逃げようとした場面で、私は少し腹が立った。」

これだけでも、感想を理解するために必要な出来事は伝わります。

悪い例:
「主人公は学校に通う小学六年生です。ある日、友達と山へ出かけ……」

改善例:
「友達を残して一人で逃げようとした主人公を見て、私は『どうして助けないのだろう』と思った。」

後者は、本の出来事を説明しながら、自分の感想が中心になっています。

あらすじは主役ではなく、自分の感想を伝えるための補足と考えると分かりやすいでしょう。

下書きを読書感想文らしい文章に整える

最後まで下書きができたら、少しずつ文章を整えていきます。

最初から完璧な文章を作ろうとしないことも大切です。

「〜と思いました」が続いたら理由を見直す

「〜と思う」という言葉を使ってはいけないわけではありません。

ただ、

「すごいと思いました。」
「かわいそうだと思いました。」
「私も頑張ろうと思いました。」

と続くと、何を考えたのかが伝わりにくくなります。

そんなときは言い換えるより、「なぜ?」を足してみましょう。

「主人公はすごいと思いました。」

なら、

「自分なら怖くて逃げてしまいそうな場面で、主人公が戻ったことに驚きました。」

とすれば、何をすごいと感じたのかが伝わります。

文章表現を難しくするより、理由を具体的にするほうが大切です。

同じことを繰り返していないか確認する

文字数が足りないと、

「感動しました。」
「とても心に残りました。」
「すごく印象に残りました。」

と似た内容を繰り返してしまうことがあります。

文字数を増やしたいときは、同じ感想を言い換えるのではなく、

「なぜ?」
「自分なら?」
「似た経験は?」

と考えを深くしてみてください。

タイトルは最後に考えてもいい

タイトルが決まらず、最初の一文字が書けない人もいます。

そんなときは、タイトルを後回しにして構いません。

本文を書き終えてから、

「結局、自分はこの本について何を一番書いたのか」

を考えると、タイトルも決めやすくなります。

「〇〇を読んで」というタイトルでも間違いではありません。

ただ、自分が一番伝えたかったことをタイトルにすると、内容がより伝わりやすくなります。

感想文が書けないときに使える質問

「何を書けばいいのか分からない」ときは、無理に文章を考えるより、自分に質問してみる方法があります。

こんなとき 自分に聞いてみること
感想が思いつかない 一番覚えている場面は?
「おもしろかった」で止まる 何が、どうしておもしろかった?
書くことが少ない 自分なら同じことをする?
主人公について書きたい 好き?嫌い?その理由は?
自分らしい内容にならない 似た経験をしたことはある?
最後がまとまらない 読む前と今で何か変わった?

たとえば「一番覚えている場面は?」と聞かれて、すぐ思い浮かんだ場面があるなら、そこには何か心が動いた理由があります。

「感想がない」のではなく、まだ文章になっていないだけかもしれません。

保護者が手伝うなら「答え」ではなく質問を渡す

子どもが、

「何も書けない」

と言っていると、つい大人が、

「この場面について書けば?」
「主人公が成長したことを書いたら?」

と内容まで考えたくなります。

しかし、それでは少しずつ大人の感想文になってしまいます。

子どもの代わりに文章を作らない

保護者ができる一番大きな手助けは、答えを教えることではなく、子どもの中にある感想を引き出すことです。

「どこが一番おもしろかった?」
「どうして?」
「この主人公、好き?」
「自分だったらどうする?」

と聞いてみます。

子どもが口では話せるのに文章にできない場合、その答えを一度メモしてあげるのもよいでしょう。

書く内容そのものは、本人の言葉から見つけます。

読書感想文でAIを使うなら、まず自分で読んで下書きしてから

今は生成AIに本のタイトルを伝えるだけでも、それらしい読書感想文を作れてしまいます。

だからこそ、「読書感想文でAIをどう使うか」は一度考えておきたいところです。

AIなら本を読まなくても感想文を作れてしまう

生成AIへ、

「この本について1200字の読書感想文を書いて」

と頼めば、短時間で文章ができることがあります。

しかし、それでは読書感想文で一番大切な、

「実際に本を読む」
「自分が何を感じたのか考える」

という部分までAIに任せることになります。

読書感想文は、きれいな文章を提出することだけが目的ではありません。

一冊の本を読み、自分とは違う考え方や生き方に出会い、「自分ならどうだろう」と考える時間にも意味があります。

AIが書いた文章を提出できたとしても、その時間まで省いてしまえば、読書感想文を書く意味は小さくなってしまいます。

AIは「感想を作る」より「考えを整理する」ために使う

AIを使うなら、

本を読む

自分で感じたことをメモする

自分なりに下書きする

うまくまとまらないところだけAIに相談する

最後は自分で読み直して仕上げる

という順番がおすすめです。

たとえば、

「主人公が友達を助けたところがよかったけれど、それ以上うまく書けません。自分の考えを深くする質問をしてください。」

と頼めば、文章そのものではなく、考えるための手助けをしてもらえます。

ほかにも、

「意味が分かりにくいところだけ教えてください」
「同じ内容を繰り返しているところはありますか?」
「この段落で理由が伝わっていますか?」

といった使い方があります。

AIに自分の代わりに感想を作ってもらうのではなく、自分の中にある感想を整理するために使うイメージです。

保護者やAIに手伝ってもらう範囲

自分でやりたいこと 手伝ってもらえること
実際に本を読む 本選びの相談
何を感じたか考える 「なぜ?」と質問してもらう
自分の言葉でメモする 考えを整理する手伝い
まず自分で下書きする 分かりにくい部分を指摘してもらう
最後に何を書くか判断する 誤字や重複を確認してもらう

AIが使えるからこそ、「どこまで自分で考えるのか」を決めておくことが大切です。

また、学校やコンクールで生成AIについてルールが決められている場合は、必ずその指示を優先してください。

書き終わったら最後に確認すること

読書感想文が最後まで書けたら、すぐに清書するのではなく一度読み返します。

確認したいのは次のようなところです。

  • あらすじの説明ばかりになっていないか
  • 自分がどう感じたのか書けているか
  • 「なぜそう感じたのか」まで書けているか
  • 自分の経験や考えが入っているか
  • 同じ感想を何度も繰り返していないか
  • タイトルと本文の内容が合っているか
  • 誤字や抜けている文字はないか

一度声に出して読んでみると、文章のおかしいところに気づきやすくなります。

原稿用紙の使い方や文字数、提出方法などについては、学校から指定がある場合はそのルールに合わせましょう。

まとめ|上手に書くより、自分が何を感じたかを大切に

読書感想文には、「こう感じなければならない」という正解はありません。

まず実際に本を読み、自分の心に残ったところを見つけてみてください。

「おもしろかった」
「腹が立った」
「自分だったら違うことをする」

という小さな感想からでも、「なぜ?」を繰り返せば、自分にしか書けない文章へ変わっていきます。

うまく文章にできないときは、保護者に質問してもらったり、学校のルールの範囲でAIに考えを整理してもらったりする方法もあります。

ただし、本を読むことや、そこで何を感じたのかまで誰かに任せる必要はありません。

読書感想文で一番大切なのは、きれいな文章を書くことより、一冊の本を読んだ自分の中に何が残ったのかを、自分の言葉で伝えることです。

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