はだしのゲンで広島原爆を学ぶ ~あらすじから感じる戦争~

はだしのゲンの内容は本当?原爆のことが分かるマンガはこれしかないですよ!

少し前、
マンガの『はだしのゲン』を公共の図書館から 撤去してほしい
という問題が取り上げられました。

はだしのゲンは、広島の原爆を題材にした漫画で、
作者である中沢啓治さんの実体験を元にしたもの。

原爆投下からその後の被爆者の生活が非常にリアルに描かれています。

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はだしのゲンの漫画

 

撤去してほしいと言っている人たちは

原爆の描写が生々しい
天皇陛下に対する戦争責任に触れている
残虐行為が描かれている

↑こんな理由で撤去してほしいという要望と出した様子です。

その一方で、
この作品は戦争の悲惨さが分かる作品なので今まで通り残してほしい
という意見も根強くあります。

 

『さて、はだしのゲンはどんな物語なんでしょう?』

私は広島出身のせいなのか、この漫画が小学生のころから
身近にありましたし、友達の家や図書館でも見かけました。

まずはあらすじを知っいただきたいと思います。

 


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はだしのゲンのあらすじ

はだしのゲンの舞台は、終戦間近の昭和20年の広島市から始まります。

主人公の中岡元(ゲン)は9歳。
父・大吉、母・君江、姉・英子、弟・進次と共に暮らしていましたが、
原爆によって父・姉・弟を失います。

ゲンは塀の影になってかろうじて助かり、
母も熱線を逃れてなんとか生き延びることができました。

妊娠していた母・君江はその場で産気づき、友子という
女の子を出産します。

 

これだけでも十分悲惨な体験です。
家族をいっぺんに失い、家もなく、食べ物もない・・・
しかし、生き残った人たちのつらさや強さが感じられるのが
ここからです。

 

そんな状況の中、ゲンと君江と友子は君江の友人であるキヨの家で
生活することになります。
ゲンはお金を稼ぐために、
原爆による大けがで家族から見放されていた「政二さん」と言う青年の
世話をし始めます。

そんな折に、死んだ弟・進次とそっくりな隆太と出会い、
家族として迎え入れます。

隆太と共に、政二さんの看病に努めるゲン。
しかし、努力むなしく政二さんは亡くなり、
政二さんの家族は「やっかいものがいなくなった」と喜び・・・

ゲンは原爆のもたらした悲劇を目の当たりにします。

 

そして、隆太は道をはずしてやくざの道へ。
(のちに足を洗ってゲンと再会します。)

ゲンたちは、原爆の後遺症に苦しみ続けます。

産まれて間もない妹の友子は栄養失調と原爆症で死亡。
母の君江はゲンが中学へ進学すること、原爆症とガンで死亡し、
ゲンの恋人・光子も原爆による急性白血病でこの世を去ります。

 

家族も大切な仲間も、恋人も失ったゲン。
その後もいろいろな人とぶつかり、助け合いながら何とか生活し、
「画家になる」という夢を得て東京へ旅立ちます。

 

駆け足でかいつまんでますが、これがはだしのゲンのあらすじです。

はだしのゲンは非常に登場人物が多く、
前半から出続けるのは主人公であるゲンぐらい。

それだけ、亡くなっていく人が多いんです。

ひとつひとつのエピソードがとても濃くて、
胸が痛くなるようなエピソードもたくさんあります。

 

 

はだしのゲンに問題はあるの?

出てくる人たちの言葉はみな重く、心に響くものばかり。
戦争がどれだけ悲惨なことなのかが良くわかるのです。

小さい時から何度も読んでいた私に言わせれば、

この作品以上に戦争の悲惨さをストレートに伝えてくれる作品は
他にないです!

 

生々しい描写や残酷な絵は、一度見たら忘れられないもの。
だからこそ、戦争がどれだけ怖いかが分かるのではないか・・・

それが何度も読んだ私の見解ですね。

 

「図書館に置いていたら子供たちに悪影響」

なんていう意見も取り上げられてましたけど、とんでもない。!!
実体験にもとづく話はストレートに人の心に訴えかけます。

 

この漫画に問題を感じるかどうかは人によりますけど、
とにかく一度読んでいただきたい!

重いテーマですけど、子供も大人も是非読んでいただきたい、
そんなマンガです。

 

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